繁栄と衰退の法則
生産性の低い人に報酬を与え、生産性の高い人に処罰を与えると生産性は低くなります。
福祉国家とは、生産を犠牲にして、無生産に報酬を与える国家であると定義づけることができます。
『常に、生産性の高い人に報酬を与え、生産性の低い人には処罰を与える。』このことを守ることで、国であれ企業であれ繁栄させることができます。
すべて、結果によって判断することが重要です。噂や人格や、誰が誰を知っているかによってではありません。
一般的に、一生懸命働いて稼いでいる人は重い税を課せられ、そしてそのお金は貧しい人を援助するために使われる傾向があります。
これは人道主義ではありません。それは単に「人道主義」という口実を与えられただけです。
調査を受けるのはもっぱら略奪された人ばかりで、略奪者が調査を受けることはめったにありませんでした。
最も多くの借金を作った政府の指導者が英雄になりました。
戦時中の支配者は神格化され、平和な時の支配者たちは、彼らがどれほど多くの戦争を防いだかにかかわらず、忘れ去られました。
このように古代ギリシャ、ローマ、フランス、大英帝国、そして合衆国が衰退しました。
これが、この世界のあらゆる偉大な文明の衰亡でした。
彼らは結局、生産性の低い人に報酬を与え、生産性の高い人に処罰を与えたのです。
衰退を引き起こしたのは、それだけでした。
その文明は、最終的に抑圧的な人物たちの手に落ちました。
それらの文明には、抑圧的な人物を見破ったり、抑圧的な人物が必然的にもたらす災難から逃れる技術がなかったのです。
決して、生産性の低い人を昇格させたり、生産性の高い人を降格させてはなりません。
ですから、継続的に生産性の低い人がチームの一員である、と考えることさえしないでください。
生産性の低い人に対しては、調査や裁判が有効です。
しかし、もし生産性が低いままなら、もたもたしてはいけません。
その人は自分の仕事を行っていないのに、給料と地位、それに特権を受け取っており、それでさえ多すぎる報酬なのです。
生産性の低い人に物分かりの良い態度は禁物です。
それは下がっているから下がっているのです。
社会における生産性が低い人を助ければ助けるほど、物事は面倒になっていきます。
働いている人は自活します。
働かず、まったくお金を持っていない人々を相手にすることはありません。
社会主義がどのように生産性が高い人に処罰を与えているのか、すべての人が分かっているわけではありません。
健康保険料を取り上げましょう。
もし普通の人が政府に支払ったお金を合計すると、自分が医者にかかることがひどく高くついていると気づくでしょう。
益を受けるのは、慢性的に病気の人だけであり、彼の人生は健康な人々によって支払われています。
つまり、健康な人(生産性が高い人)に対する処罰によって支払われた看護を受けることで、慢性的に病気の人(生産性が低い人)が報酬を与えられているのです。
所得税については、働いている人が稼げば稼ぐほど、週の労働時間のうちより多くが税金として持っていかれるのです。
遂には、彼はもはや報酬のために働いているのではなくなります。
彼は無賃金のために働いているのです。
したがって、人々はより高い賃金(高い生産性)を拒絶するようになります。
それには重すぎる処罰があるのです。
一方働いていない本当に貧しい人は、ただぶらぶらと過ごすだけで十分な支払いを受けるのです。
資本主義もまた、あまりに古臭いものです。
資本主義は、無生産によって生活する経済学です。
それは正確な定義によれば、貸付金からの利息で生活する経済学であり、これは無生産に報酬を与える最たるものなのです。
帝国主義および植民地主義もまた悪質なものです。
というのも、それらは弱い国々の住民を奴隷化することによって存在するからです。
そして、ヴィクトリア女王時代の英国においてすべての植民地から報酬を得ていたように、それもまた無生産に対して報酬を得ているものです。
寄生主義は寄生主義です。
上の階級であろうと下の階級であろうと不愉快なものです。
働いている労働者は休息に値し、働いている経営者は給料に値し、成功している会社はその成果に値します。
これは新しい見方であり、正直な見方です。
生産性の高い人に報酬を与え、生産性の低い人を非難しましょう。
そうすれば、私たち全員が成功するでしょう。
【ヴァリアントマネジメントカレッジ、ビジネスで生き残るためのエシックス(倫理)コースより】